第91回ル・マン24時間、降雨で序盤は荒れた展開に 詳細ページ(22086) - イベント・レースレポート

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第91回ル・マン24時間、降雨で序盤は荒れた展開に




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6月10日、WEC_世界耐久選手権第4戦として開催されているル・マン24時間レース。今年は初開催から記念すべき100周年を迎える伝統の一戦は、例年を遥かに超える盛り上がりを見せている。一方、イベントスタート時から快晴に恵まれていた天気が決勝になって急転。雨模様のなかで戦いの幕が上がり、序盤から雨の洗礼を受ける展開となっている。
 

昨年、最高峰のハイパーカークラスに参戦した車両はわずか5台。ル・マンならではの”メーカー参戦の盛衰”を具現化したような状況だったが、100周年記念大会に集結した車両は16台! 話題沸騰になったのは言うまでもない。午後4時からのスタートを前に、正午から始まった15分間のウォームアップ走行では雨がポツポツと降っていた。また、気温は21度、路面温度は26度どまりに。夏日のような強い日差しが続いたル・マンのレースウィークで初の雨がどんな影響をもたらすのか、急に”暗雲立ち込める”コンディションに変わってしまった。かろうじてスタートセレモニー中は雨も止み、曇天のなかでグリッド上にウェットタイヤを慌ただしく持ち込むスタッフの姿も見受けられたが、なんとか雨にならずに持ちこたえ、ウェット宣言下での号砲となった。
 

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ポールポジションのNo.50 フェラーリ499P(A.フォコ/M.モリーナ/N.ニールセン)を先頭に、予選2位の僚友51号車(A.ピエール・グイディ/J.カラド/A.ジョビナッツィ)を、予選3位のNo.8 トヨタGR010ハイブリッド(S.ブエミ/B.ハートレー/平川亮)がパス。その勢いでポールの50号車フェラーリをも逆転し、インディアナポリス進入を前にトップを奪取してみせた。一方、予選5位の7号車トヨタ(M.コンウェイ/小林可夢偉/J-M.ロペス)も2つポジションを上げて3番手に。ライバル勢がミディアムタイヤでスタートしたのに対し、トヨタ勢がソフトタイヤを選択したことが奏功したようだ。
 

総合トップがポジションを入れ替えて走るなか、後続では早くも激しいクラッシュが発生する。No.311 キャデラックVシリーズ.Rが第1シケインでクラッシュ。早速セーフティカーが導入され、スタートから43分ほどの時点でレースが再開する。このタイミングで7号車トヨタがインディアナポリス手前の右コーナーで50号車フェラーリ攻略に成功、ワンツー体制を築いたが、50号車も諦めず、バトルを繰り広げた。その後は後続の50号フェラーリや75号車のポルシェなども加勢する形で攻防戦を展開。1時間が経過する頃には、トップ8号車トヨタに、51号車フェラーリ。7号車トヨタ、75号車ポルシェが続いた。
 

決勝初のルーティンピットはレース開始から1時間を過ぎた頃から本格的に始まった。その後もコースのあちこちでクラッシュする車両が続いたが、開始から3時間を前にポルシェコーナーあたりから雨が降り始める。10分もしないうちに土砂降りとなった雨の影響でコース上は”カオス”に。川と化すなかで次々と足元をすくわれてスピンを誘発。セーフティカーがコースインすることとなった。だが、ステイアウトでスリックタイヤのまま周回するクルマにとっては波乱の様相となり、結果としてウェットタイヤへの交換を余儀なくされる。雨はその後、ポルシェコーナーからユノディエールへと”移行”。小康状態となった雨とコースコンディションを見極め、レース4時間経過を前にスリックへとタイヤを戻すチームが現れた。
 

そのなかで、レースはようやくスタートから4時間18分経過をもって再開となり、その後もFCY宣言はじめ、各車コース上でのトラブル等でイレギュラーのピットインなどが見られたが、フェラーリは50、51号車としてワンツー体制をキープし、スタートから5時間を経過した時点で揃ってルーティンのピットインを実施。僅差で周回を続けた2台は、のちに51号車がトップを奪取、75号車ポルシェが2台のフェラーリに割って走る好走を見せている。なお、トヨタ勢は8号車が6位、7号車が7位で周回が続いている。
 

6時間経過後の総合トップ3、および各クラストップは以下のとおり。
 

ル・マン24時間レース途中結果(午後10時・6時間経過/総合トップ3および各クラストップ)

HYPERCAR
1.No.51 フェラーリ499P(A.ピエール・グイディ/J.カラド/A.ジョビナッツィ)75周
2.No.75 ポルシェ963(F.ナッセ/M.ジャミネ/N.タンディ)+6.321
3.No.50 フェラーリ499P(A.フォコ/M.モリーナ/N.ニールセン)+9.721
 

LMP2
1.No.34 オレカ07・ギブソン(J.スミエコウスキー/A.コスタ/F.シェーラー)72周
 

LMGTE Am
1.No.66 フェラーリ488 GTE Evo(T.ノイバウアー/L.プレッテ/G.ペトロベッリ)69周
 
(TEXT : Motoko SHIMAMURA)
 

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