ニスモGT-R LMのオマージュで丘を駆け抜ける 詳細ページ(21720) - イベント・レースレポート

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ニスモGT-R LMのオマージュで丘を駆け抜ける




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記事提供元:SPEEDHUNTERS
 

今回は「ルックスはいいのに、実は全然ダメなレースカーだった」シリーズ、第2弾!
 

そんなわけで、タイトルの付け方には少々工夫が必要だが、前編ではSard MC8-Rのホモロゲーションモデルを紹介したが、後編も同様な内容となっている。今回、須佐さんが制作したニスモGT-R LMは、 まるでレーシングカーのようなルックスだが、実は程遠い存在だ。
 

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Sard MC8-Rと同様、ニスモGT-R LMレーシングカーは、日産が世界制覇を狙うためのマシンであった。しかし、Sard MC8-Rとは異なり、日産はBNR32型スカイラインGT-Rですでにそれを実現していた。GT-Rは、グループAツーリングカーレースで圧倒的な強さを発揮し、オーストラリアのモータースポーツメディアから「ゴジラ」と呼ばれるようになった。
 

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GT-R LMの詳細については、SpeedhuntersでPart 1とPart 2に分けて、詳しい歴史が紹介されているので、ここではあまり触れないが、読むのが面倒だという方のために、簡単に説明すると、次のようになる。
 

日産は1995年にル・マンに参戦し、1996年に本格的な参戦を開始するつもりだった。グループN仕様のエンジンと純正ゲトラグギアボックスを搭載した#22号車と、Xtracとニスモが共同開発した実験的なギアボックスでフル参戦した#23号車の2台のGT-R LMレースカーをエントリーさせた。しかし残念ながら、#23号車はまだ更なる開発が必要だったようだ。安定した走りを見せた#22号車は、20台中、総合10位という成績を収めた。初走行としては立派の出来で、フェラーリF40を抑えたことはある意味、勝利であった。
 

しかし、1996年は、そうはうまくいかなかった。これは、ポルシェの新型911 GT1がライバルを圧倒したおかげでもある。#22号車と#23号車のGT-R LMは同じ仕様で、信頼できるギアボックスを搭載していたが、今回は#23号車が25台中15位でフィニッシュラインを通過した。
 

Sard MC8-Rの結果ほどひどくはなかったかもしれないが、ニスモが期待していた結果ではなかっただろう。それに、正直言って、小さなスポーツカーをスーパーカーの戦場と戦わせるというのは、ちょっと野心的だったかもしれない。
 

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しかし、ニスモGT-R LMはGT-R史上最もかっこいい車だと思う。そこで、今回紹介する須佐さんは、通常のBCNR33スカイラインGT-Rをベースに、オマージュのロードカーを作った。R33 GT-Rのオーナーがレプリカを作る場合、400Rスタイルを選択することが多いので、この車は特に特別だ。
 

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私たちは、日本の優れたスポーツカーと漆塗りの木製椀の美しさを堪能するために、丘陵地帯へと向かった。
 

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須佐さんのGT-R LMレプリカボディキットは、本物のレーシングカーから型取りしたものだそうだが、デートなどで使うクルマなので、派手なカラーリングはしていない。
 

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ホイールはRAYS製のニスモLM GTの2ピース。
 

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日産が製作し、「座間ヘリテージコレクション」に保管されているホモロゲーションカー、ニスモGT-R LMのロードカーとまったく同じように、須佐さんのクルマのRB26DETTエンジンはほぼノーマル(ニスモのロードカーは305ps)だ。トラストのエアインクスエアフィルター、同じくトラストの等長フロントパイプ、Be Freeのステンレスマフラーを装着しており、サウンド面では抜かりはない。
 

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ORCのメタルツインプレートクラッチは、まるで2本の刀がぶつかり合うような音を発しながら、風情ある村の静かな通りを進んで行った。
 
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ニスモのGT-R LMレースプログラムは、意欲と気概は強かったが、現実には本格的なレーシングカーというより、オールラウンダーとして優れていたようだ。
 

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ニスモGT-R LMが90年代にル・マンに参戦するために作られたワンオフホモロゲーションスペシャルへのオマージュとして、須佐さんが作ったクルマは、最高のGT-Rだ。
 
Toby Thyer
 










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