スーパーフォーミュラ第3戦鈴鹿、野尻智紀が完璧な走りで今季2度目のポール獲得!
前回の富士大会からわずか2週間。4月23日、三重・鈴鹿サーキットにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の予選が行われ、No.1 野尻智紀(TEAM MUGEN)がノックアウト予選のQ1、Q2の両セッションをトップタイムで通過。自身通算9回目のポールポジションを手にした。野尻にとって、鈴鹿で初めて手にしたトップの座でもある。
開幕の富士大会では、第1戦、第2戦を開催。1日で予選と決勝を行うタイトスケジュールの2日間だった。その戦いで第1戦2位、第2戦優勝と申し分のない結果を残して挑んだ今大会でも、野尻の速さが翳ることはなかった。今大会の鈴鹿は通常のレースフォーマットに戻り、土曜日に予選、そして日曜日に予選が行われ、各日とも午前中にフリー走行の枠が設けられているため、各チームやドライバーは開幕戦よりも落ち着いた環境の中で各セッションに取り組んだ。
まず午前9時50分からのフリー走行でトップタイムをマークしたのは、野尻。2番手につけたNo. 3 山下健太(KONDO RACING)とはわずか0.063秒差ではあったが、ディフェンディングチャンピオンらしく、粛々とメニューを消化しているようだった。ノックアウト予選は午後3時10分にスタート。鈴鹿大会は伝統の”2&4レース”のため、4輪レースと2輪レースの併催となり、路面コンディションにおいては通常とはまた異なる変化を伴う。だが、各車とも比較的安定したタイムアップを見せていたようだった。
今シーズンから予選フォーマットが変わり、ノックアウト予選はQ1、Q2の2回。ただし、Q1は2つにグループ分けを行い、上位6台ずつがQ2へと進出するシステムになっている。前大会で予選ポール(第1戦)、3番手(第2戦)と大躍進を遂げたNo.15 笹原右京(TEAM MUGEN)が前方車両に行く手を塞がれてタイムアップならずQ1で敗退するというハプニングもあったが、野尻の速さに変わりはなくBグループトップ通過を果たした。なお、AグループトップタイムはNo. 4 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)がマークしている。
Q1通過を果たした計12台によるQ2は、午後3時45分にスタート。7分間のセッションとなる。野尻はユーズドタイヤでまずコースイン。アウトラップでセットアップを確認すると、ピットイン。タイミングを見計らい、ワンアタックラップに賭けた。これに準じたのが、今回フリー走行から好調だった山下。彼もまたアウトーインの周回で一旦ピットイン、野尻よりも遅く最後にコースへと向かった。一方、スタートからピットで待機していたドライバーたちは、チェッカータイムに向けて各車が続々とコースでウォームアップを開始。そんな中、野尻が1分36秒352という驚異的なタイムをマーク。各セクタータイムでベストタイムを刻みつつ、トップへと躍り出た。これを追うように他車もチェッカーを受けるが、野尻のタイムを上回ることができない。そんな中、最後にチェッカーを受けた山下が1分36秒427をマーク。またも野尻に次ぐタイムで予選2位を手にすることとなった。3位には計測2周でアタックを決めたフェネストラズだった。
なお、Q2で5番手のタイムをマークしたNo.18 国本雄資(KCMG)だが、Q1で走行中に他車への妨害(交錯)行為の判定が下され、3グリッド降格に。結果、決勝は8番手からのスタートに変わった。
翌日の決勝は下り坂の天気予報も気になるところ。午後2時からのスタートには雨模様となるのか否か。勢いづく野尻の走りを止める強豪は現れるのか。さまざまな要素が気になる第3戦決勝となりそうだ。
第3戦鈴鹿サーキット・予選結果 トップ3
1.No. 1 野尻智紀(TEAM MUGEN)1’36.352
2.No. 3 山下健太(KONDO RACING)1’36.427
3.No. 4 サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)1’36.535