An R32 Skyline GT-R Dream Build 詳細ページ(19049) - イベント・レースレポート

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An R32 Skyline GT-R Dream Build




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CHAPTER 1: Intoroduction

GT-Rの価格は常に上昇傾向にあり、その実態を理解しようとすると、永久に混乱と不信感に苛まれることになるだろう。また、BNR34だけでなく、全世代のGT-Rやその他の人気のあるJDMパフォーマンスカーにも同様のことが起こっている。
 

R32 GT-Rの平均購入価格が高いため、チューニング費用も超高額になり、一般のクルマ好きにとってはとても手が出ないと思われるかもしれないが、その通りだ。このスカイラインのオーナーであるMattyは、幸運にもギリギリのタイミングでGT-Rに乗り込むことができた。まあ、そんな感じで…
 

大きなアイデアを徹底的に実行することは、決して簡単ではない(GT-Rの場合、レストアやチューニングも安くはない。Mattyは妥協するのも嫌いだからさらに難しかった。彼はGT-Rにとてもこだわっている。そう、彼は複数台のGT-Rを所有しているが、これについてはまた後で。
 

数十年に渡ったGT-RオタクであるMattyは、最初からこのR32をどのように仕上げたいかを明確に理解していた。目指したのは、単にパワフルなストリートカーにするだけでなく、細部に至るまで徹底的にこだわることだった。これには2つの異なる段階があり、「stage 1」は5年ほど前に日本で始まった。
 

Mattyがこのプロジェクトにふさわしいスカイラインを探し出すのに時間がかかった。BNR32後期の最終モデルでなければならず、そのため彼は1993年の車しか見ていなかった。彼は最初から自分のやり方でチューニングする予定だったので、恐ろしく高い値段で取引されていたV-specIIやN1のようなレアバージョンには興味がなかった。この車は、すべての条件を満たしつつ、きちんと使いこなせる車でなければならないのであった。
 

さらに、R32では珍しいTH1ダークブルーでなければならない。この色は、1993年に118台しか生産されなかったうちの1台だ。ちなみに同年、白のGT-Rは4,948台製造された。
 

Newera Importsは、最終的にMattyにぴったりの車を見つけ、作業が開始された。その後、長期間Midori Seibi Centerでエンジンやメカのチェックを行ない、GT-Rの内装はRobson Leatherでリフレッシュされた。
 
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R32にはNitron R3の車高調が装着されており、クラシックブロンズのRAYS Volk Racing TE37V MARK-IIの上に、ボディがちょうどよく乗っている。サスペンションとシャシーには、Spoonリジッドカラー、Nismoスタビライザー、リヤアッパーリンク、リヤAアームが採用。また、老朽化したクルマがねじれない様、Nismoのアンダーフロアブレースも追加された。
TE37VにはYokohama Advan Neova AD08がマウントされており、ハンドリングの向上を最大限に引き出している。また、Brembo製の355mmと345mmの2ピースローターがRAYSホイールのリップに収まっていたのも印象的だった。このローターは、Brembo製の6ポットフロントキャリパーと4ポットリアキャリパーとの組み合わせで、圧倒的なブレーキングパワーを発揮し、レーシングカーのようなルックスも実現している。
 

個人的な意見だが、R32は最小限のパーツだけで最高にかっこよくなると思うけど、Mattyも同じ意見のようだ。あの完璧なツライチフィット感を見てください。
 

しかし、そこにはさりげない気品が漂っている。つまり、N1ヘッドライト(今購入してみると…)、ニスモのインタークーラー周り(見つけるのは不可能…)、Top Secretのカーボンファイバーフロントリップスポイラーだ。グループAレーサーの特徴であるN1の角型開口部をバンパーに採用したことで、32はアグレッシブなフロントを実現している。
 

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CHAPTER TWO: 530 Ponies

純正ボンネットを持ち上げると、スマートに仕上げられたエンジンが迎えてくれる。4桁の出力が当たり前になってきた世の中で、このような仕様を評価したい。なぜなら、研ぎ澄まされたGT-Rに500馬力あれば、最も高性能なクルマになるからだ。悲しいことに、このようなエンジンは馬力不足と言われてしまうかもしれないが、それは間違いだ。
 

ビルドの中心となるのは、厚いシリンダーウォール、強力な内部構造、強化されたオイルとウォーターポンプを備えた新品N1ブロック。 RB26チューンのベースとしては完璧なものであり、このレベルのパフォーマンスには最適なものだと思う。
 

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Tomei Powered Arms M8260ターボを選択し、アウトレット、フロントチタンパイプ、メインシステムを含むMidoriのコンプリート・エキゾーストを組み合わせた。中間部には、Tomeiの触媒バイパスパイプが装着されており、必要な時にはテールパイプから炎を吹き出せる様にしてくれ、ドライブを盛り上げてくれる。HKSのVカムインレットカムシャフトは、幅広いトルクに加え、素早い立ち上がりと上の方でビッグパワーをもたらしている。
 

Midoriの内永さんは、純正のフューエルシステムにNismoのフューエルポンプと燃圧レギュレーター、R35用インジェクターを追加し、自身で製作したビレット製フューエルレールを使用している。また、R35用コイルパックやエアフローメーターと組み合わせている。吸気側では、Nismo GTプレナムやNismoインタークーラーなどのアップグレードが施されている。これらはすべてMidoriが独自開発したROMを搭載したノーマルECUだ。
 

Mattyが探して購入したのは、アフターパーツだけではなかった。BNR32用の純正部品の多くは、遅かれ早かれ製造中止になるか、あるいはすでに入手困難で、元の価格よりもはるかに高くなっていることを知っていた。その良い例が、純正ボンネットの下側にある純正の遮熱板。
 

エンジンルームを見渡すと、ウィンドウウォッシャータンクやラジエターオーバーフロータンク、ファイアウォールに沿ってブレーキ/ABSラインを固定する小さなクリップなど、細部に至るまで非常によくできていることに気付く。すべての部品が新品だ。このような細部の作り込みに感心すると同時に、自分のGT-Rパーツのメンテナンスを怠ってきたことに若干の罪悪感を感じてしまった。
 
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CHAPTER THREE: Leather As Far As You Can See

あらゆる点で、このR32はもっともクリーンに仕上がっている一台だ。Nismoデモカーを見ても、ちょっと物足りなさを感じてしまうほど。ニスモが究極の保守性を追求しているのに対し、Mattyのクルマは全体的に高級感を演出している。
 

Robson Leatherのマサさんたちは、フロントシート、リアベンチ&バックレスト、ドアカードなどの内装をソフトレザーで仕上げた。ダッシュにはアルカンターラを使用し、デザインとエッジを強調するためにレッドステッチを施している。
 

ホワイトフェイスのNismo製インパネと、それに合わせた3連メーターを純正品の代わりに調達して装着し、特別感を演出した。その結果、品質の良さが感じられるようになった。
 

グローブボックス内には、Defi製の追加メーター、GReddy Profecブーストコントローラー、Do-Luck DTM2 Gセンサーモジュールなどを配置し、JET FIGHTERポップダウン式コントロールセンターになっている。90年代のJDM風でかっこいい。しかし、車の評価を決めるのは、いつも最後の項目だ。実際に走行してみてどうなのか?
 

GT-Rの鍵を渡され、東京湾を見下ろす海岸沿いの道を走ることができた。そこからアクアラインの橋の部分を見下ろすもできた(オープニングショット)。
 
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RBは2,000rpmの低回転域から力強く、スムーズに立ち上がり、HKSのVカムは、ハイレブRBに柔軟性を加えている。これにより、非常に扱いやすいエンジンとなっているが、4,500rpm以上キープすれば、ビッグパワーを操れるパワーカーブがあり、レッドゾーンまで勢い良く加速できる。 1速、2速と冷え切ったNeovaに熱がこもらないうちにホイールスピンさせ、一気に笑顔になった。
 

これは、非常に優れたパッケージであることは言うまでもない。丈夫で信頼性が高く、最新の技術を駆使してRB本来のキャラクターを現代に蘇らせている。パワーをもっと出すことは可能か?もちろんだ。しかし、それではGT-Rの性能を十分に発揮できない。私はMattyが、最新の第2世代GT-Rのあるべき姿のスイートスポットに到達したと確信している。
 
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FINAL CHAPTER

しかし、彼はそれをさらに改善することができた。
あれから1年後、BNR32はイギリスに到着し、Mattyが日常的に使用しているもう1台のGT-R(2019年の50周年記念モデルR35)の隣に停まっていた。到着した際、Mattyはオリジナル塗装のコンディションに満足していなかったので、完璧なペイントを目指すことにした。
 

車は、Mattyの信頼するボディショップによって、丁寧にバラされ、再塗装された。さらに、ガラスやゴムパッキンなどをすべて純正品に交換した。日産やNismoでは、R32用のパーツがほとんど売り切れているため、Trust Kikakuから手に入れた。
 

Mattyと最後に話したとき、彼はこのクルマがほぼ「完成」していると言っていたが、これはGT-Rオーナーなら言ってはならない単語でしょう。その後、カーボンファイバー製のNismoインレットパイピングキットとエアボックスを装着しているので、製作は継続中だ。
 

とはいえ、あと他に何かできるのか?と考えてしまうが…。
Dino Dalle Carbonare
 
記事提供元:Speedhunters
 

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