東京オートサロンの復活
昨年の今頃、日本の車好きの多くは、2021年東京オートサロンがコロナの影響で中止になったことを悲しんでいた。 新年は必ずTASで始まっていたので物足りない人たちも多かったはず。残念な展開だったが、世の中は進んでいった。オートサロンでデビューされるはずだった車や新商品はオンラインで発表されるか、開発段階に戻された。そして、この1年という時間は、人によってはまさに必要な時間だった。
木曜日の夜、幕張メッセでTAS最終搬入で会った人たちの多くが、同じ気持ちを抱いていた。この時点では、今年のブースのほんの一部しか見ていなかったが、多くの企業にとって12ヶ月の延期は有効だった様だ。メーカーもそうだった。そのお陰で日産は、待望の新型Zの最終バージョンを初公開してファンにアピールしただけでなく、スーパーGTバージョンを初めて一般公開した。 そう、GT500ではGT-Rはもう走らない、Z万歳!
まるでカルロス・ゴーンが日産を救い、水野さんにR35を実現するための時間と予算を確保していた2004年の様だった。当時のVQ30エンジンを搭載したR34 GTカーも数年の間、Z33にスポットライトを奪われていた。数年後のスーパーGTでまたZの代わりにGT-Rが再び登場するのか考えてしまう…
レーシングカーについては、トヨタが先週、GT3のレースコンセプトを発表すると世界に向けて発信したが、これがそれだ。木曜日の夜はまだカバーされた状態だったが、これを読む頃にはお披露目されているでしょう。
その後ろには、GRヤリスのGRMNバージョンが2台あるが、こちらもまだベールに包まれている。Instagramのライブストリームを行っている間に、ベールを取った姿を見ることができたがカーボンファイバーやその他のアップグレードパーツがふんだんに使われている。競技用ではなく、ラリーにインスパイアされたもので、1台はターマック用、もう1台はグラベル用となっているようだ。この3台については、今後さらに詳しく紹介していく予定だ。
Racing Factory Yamamotoによるこのクレイジーな作品を見て、とてもテンションが上がった。力強くはみ出すアーチの下には、日産フィガロのボディがあり、カスタムチューブフレームシャシーが使われている。これは単なるデザインスタディーではなく、非常によくできたレーシングカーだ。一目見ただけで、綿密に計画されたプロジェクトだというのがわかった。エンジンもなんとホンダS2000用だというからすごい!とてもクレイジーなので、近いうちに撮影したいと思っている。
Hashimoto Corporationのブースでは、まだまだ準備が進んでいた。私はこのGuards Red 964にKWのサスペンションを装着したものをじっくりと眺めながら、いつか同じ場所でプロジェクト964を展示できたらどんなにいいだろうと考えていた。でもそれは仮に2032年にしておこう。それまでには完成するはずなので!因みに、2022年は、Gazoo Racing、新型86、ヤリス、数台のLC300ランドクルーザー、そしてもちろん、引き続き関心を集めているA90スープラの年だ。最新型のM3やM4が日本に入ってきて1年ほど経ち、JDMチューンされたものが出始めている。Studieがこの新しいプラットフォームで何をしているのか、チェックしなければ…
もうひとつのトレンドは、トヨタ・アルファードのレクサスLMフェイス/リア・スワップだ。アルファード/ヴェルファイアのレクサスバージョンがまだ日本で販売されていないため(なぜかは誰も知らないようですが…)、その分チューニング業界が活躍している。そして、私が最も気に入ったのは、Artisan Spiritsエアロと、新しい3本スポークのOni 2を装着したヨコハマホイールのデモカーだ。
私が見たLC300の中では、ブリッツが一番うまく仕上げたように見えた。シンプルなリフトアップキットとオフロードテイストのホイール&タイヤの組み合わせで、今、日本で最も注目されている車のルックスを向上させている。ケーニッヒやパガーニを注文した方が、新車ランドクルーザーよりも早く手に入るかもしれない。現在、購入希望者は4年待ちと言われているが、これはとても馬鹿げている。
まだ完全に磨き上げられていないVarisの車にはあまり近づきたくなかったが、かっこいいカーボンパーツがたくさん見えた。RAYSでは、VOLK RACING 21Aをはじめとする新しいデザインのホイールを多数用意していた。はい、ワンセットお願いします!GT-Rの世界は元気よく前に進んでいる。GT-Rといっても、R35ではなくRB26エンジン搭載車のことだ。HKSは2つの展示用エンジンにいくつかのサプライズを用意していたが、目を引いたのは、Crewchブースにいたさり気ないブラックR34だった。700馬力のフルチューン2.8L RBには、R35に搭載されていたデュアルクラッチ式トランスアクスルのトランスミッションが組み合わされており、これがフロアから突き刺さっているのが見える。R35のECUにMoTeCを接続して、パドルシフトも含めてスムーズに動作するようにしているそうだ。これは、トップシークレットの永田さんが数年前にR32でやっていたことと同じですね。
Crewch社は、レプリカではなく本物の完全OEM KPGC10 Kenmeri GT-Rを展示していた。これらの車はまもなく100万ドルになるだろう。すぐ近くに、三浦さんのラインナップが並んでいた。週末に詳しく紹介していくつもりだ。
そして、TASでNATSの作品がまた見られるのがクールだった。彼らのクレイジーな学生たちは、いつものように予想もつかないワイルドなビルドで忙しかったようだ。
Kansai Serviceでは、今年も魅力的なデモカーのラインナップを用意していた。また、ロータスが日本市場の重要性と多くのファンの存在を認識し続けていたこともうれしく思った。今回、TASのために試作品のEmiraを送って来たが、とにかく美しい。夜の東京をドライブしながら撮影してみたいものだ。
展示場の奥には、車で埋め尽くされた別のホールがあった。ここには、BHオークションが今年のオークションで出品する、グループAのR32 GT-RとF40 LMが展示されていたが、どちらもTaisanコレクション。如何でしょうか?
14インチの鉄チンホイールはどうでしょう?懐かしいセリカの雰囲気が出ていますね〜。昨年、私が見に行ったDaddy Motor WorksのGR Yarisエンジン搭載のAE86を覚えているか?ギリギリだったが、完成したようだ。大藤さんは本当によく頑張ったが、彼のYarisが真のレジェンドの隣に停まっていたことも認めなければならない。11年前に紹介したSpoon SportsのNSX-R GTだが、今見てもかっこいい。もしかしたらもっとかっこよく見えるかもしれない。
みんなもそうだと思うが、東京オートサロンが戻ってきて、我々は喜びを隠せない。週末はTobyと一緒に数多くのブースを探索し、みんなにお見せできるような素晴らしいクルマをたくさん見つけたいと思っている。是非期待してもらいたい。
記事提供元:Speedhunters