88回ル・マン24時間、18時間を経過しトップは8号車トヨタへ
第88回ル・マン24時間の戦いも折り返しからさらに6時間が経過し、戦いの4分の3が終了。そんな中、スタートから順調に周回を重ねてきたTOYOTA GAZOO Racing7号車トヨタTS050ハイブリッドにトラブルが発生。折返しを過ぎてわずか15分もしないうちにピットに震撼が走った。
現地時間午前2時45分。ピットインした7号車は一瞬ルーティン作業を行うかに思われたが、さにあらず。スケートに乗せられた車両は90度向きを変えてガレージへと収められた。この時点で車両に乗っていたのは、小林可夢偉。車載カメラ越しに悔しさいっぱいの顔が見てとれた。トラブルの原因はターボ。ピットではパーツ交換作業が行われ、29分47秒のロスタイムの末にコースへと復帰するも、トップの8号車からは6周遅れ、ポジションもクラス5番手に降格するという大きな代償を背負うことになった。
LMP2クラスは、ユナイテッド・オートスポーツ32号車オレカ07・ギブソンが長らくクラストップを死守してきたが、現地時間の午前6時半前にトラブルが発生、ガレージにクルマを戻す。オイルリークの修復に時間を要した結果、トップはユナイテッド・オートスポーツ22号車オレカ07・ギブソンへと移り、そのまま2番手のJOTA38号車オレカ07・ギブソンに対し、1分前後の差を築いたまま周回を重ねている。
現時点でもなお僅差の戦いが続いているLMGTEクラス。ProクラスAmクラスともにワンミス、ワントラブルでポジションが変動するタフな戦いとなっている。ProクラスはAFコルセ51号車フェラーリ488 GTE Evoとアストンマーティン・レーシング97号車アストンマーティン・バンテージAMRの攻防戦は変わることなく続いていたが、Amクラスはトップ争いのうちの1台、アストンマーティン・レーシング97号車アストンマーティン・バンテージAMRが開始から16時間を迎える直前にサスペンショントラブルに見舞われ、ピットイン。作業に時間を要しクラス13番手まで後退している。
懸念されていた天候の崩れも免れたル・マン。午前7時40分には待望の日が昇り、いよいよ終盤の戦いが待ち受ける。
18時間経過後の総合トップ3、および描くクラストップは以下のとおり。
ル・マン24時間レース途中結果(現地午前8時30分・18時間経過/総合トップ3および各クラストップ)
<LMP1>
1.No.8 トヨタ・ガズー・レーシング(S.ブエミ/中嶋一貴/B.ハートレー組)288周
2.No.1 レベリオン・レーシング(B.セナ/N.ナト/G.メネゼス組)285周
3.No.3 レベリオン・レーシング(R.デュマ/N.ベルトン/L.デルトラス組)281周
<LMP2>
No.22 ユナイテッド・オートスポーツ(P.ハンソン/F.アルバカーキ/P.ディ・レスタ組)275周
<LMGTE-Pro>
No.97 アストンマーティン・レーシング(M.マルタン/A.リン/H.ティンクネル組)257周
<LMGTE Am>
No.90 TFスポーツ(S.ヨルック/C.イーストウッド/J.アダム組)252周
TEXT:Motoko SHIMAMURA