極限まで開発されたGT-R[XTREME GT-R] 詳細ページ(14581) - イベント・レースレポート

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極限まで開発されたGT-R[XTREME GT-R]




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CHAPTER ONE

XTREME GT-R[R32 GT-R]

さて、理想の車をただ所有するだけではなく、究極の姿まで作り上げていくことをイメージしながら想像力を膨らませてもらいたい。
長年の努力の結果、自称Nissan R32 SkylineマニアのオーナーカップルMicheleとMark Guyerは、やっと彼達の理想の車を我々に見せることができるようになった。そして、Sydney Motorsport Parkで開催された2018 World Time Attack Challengeでとんでもないデビューをさせた。
 

WTACを見れなかった人達用にカーボンボデイーを纏おう2.8リッタービレット製エンジンを積んだBNR32 Skyline GT-R、Xtreme GT-Rを紹介しよう。
 

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WTACで展示されるとんでもない車両の中で目立つのは極めて難しいことだ。しかし、このゴジラGT―Rは単に目立つだけではなく、ずっと注目も浴びていた。派手な仕様よりさりげなく完成されたカーボンファイバーボディーの仕上がりで僕の気をとらせた。しかしパッと見では気付かないが、見れば見るほどGT-Rのノーマルボディーラインと異なるエアロや部分が見えて来る。Topstage Compositesの手によりすべて完全に見直されたXtreme GT-Rの外見は日産工場から出てきた時と同じ雰囲気を保っている。

 

ボディーはすべてカーボンのため、どんな形にも変形できたはず。もっと楽な道を進まず、歴史を持つオリジナルラインと形に拘って努力をした Mark と Micheleは思い切った決断をしたと思う。しかし本人達はやり直すとしたら喜んで同じ選択をすると言う。30年前のプラットホームをベースにするということはデザインプロセスを遅らせ、ユニークなアイディアも必要となった。R32の歴史を守りながら、圧倒的なパフォーマンスを追求するバランスを取るのは難しかったはず。 結果としてこの努力はとんでもない速さを持つタイムアタックマシンを生み出し、Michele とMarkの頭から生まれたパーフェクトなGT-Rが現実した。
 

トロフィーと表彰台はボーナスだ。本当の宝物は車自体だ。
 
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CHAPTER TWO

生まれ変わったフェニックス

カーボンファイバーの車を完成させるのは楽ではなかった。WTAC 2017では全損に近いエンジンルーム火災に巻き込まれ、プロジェクトが中止になりかけ全滅的だった。たしかに当時は真っ黒な煙が舞い上がるのを見て、もうあのGT-Rを見ることはないだろうと思った。車両のダメージはもちろん、チームもかなり精神的なダメージを受けていた。
 

あれから数ヶ月議論し、今までの努力と投資を考え止めるわけにはいかないとカップルは決めた。Xtreme GT-R はWorld Time Attack Challenge 2018に参戦すると決めた。Mark と Micheleは4月から10月までガレージに泊まり込み、華やかな復活に向けすべての時間を焦げていた車につぎ込んだ。
 

チームは24時間体制で作業したが、時間は容赦なく過ぎ、10月のデッドラインは不可能に見えていた。しかしイベントが近くと同時にプロジェクトは何故かどんどんまとまる様になった。WTAC直前にテストを行ったが、吸気関係とエンジンオイル係の問題が浮上した。両方重大な問題だった。
 

オイルリザーバータンクを3個に増やしても、各セッションで3リッター分のオイルをためていた。エンジンは下ろされ、最高のリビルドのため、日産スペシャリストPMC Race EnginesのPeter McDonnellの元へ送れた。同時にMCA SuspensionのMurray Cooteは疲れ果てていたXtreme GT-R チームにBoost AutomotiveのBrad Sherriffを紹介した。デッドライン前に残された謎の問題を解決できるのはBradのみだった。「彼が参加してくれたお陰で救われました。彼の知識がなければWTACには間に合わず、Xtreme GT-R自体が存在しませんでした。」とMicheleは語る。
 

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CHAPTER THREE

ルックス以上の実力

軽量化されたシャーシと内装には細かい拘りと豊富なアイディアが取り込まれている。

Trackschool コーチのJohn Bostonがドライバーだがカーボンシートに座り、サーキットを走ると王様の様な気持ちになっていたのだろう。古いR32で1:30.1010のタイムを叩き出したがカーボンの美しさを見る暇もなかったのだろう。
 

ルックスには限界があり、ラップタイムを見ると確かな技術も潜んでいることがわかる。クイックシフトはAlbins STi6 6速シーケンシャルギヤボックスで行われている。GR Motorsport Electrics提供のカスタムミリタリースペックのワイヤーハーネスでMoTeC C187 ダッシュ、 M150 ECUとPDM15sコントロールボックスx2を取り付けている。
 

Aftermarket Industries F1-1200燃料タンクでストロークされた2.8 リッターRBシリーズエンジンに燃料を送り込み4輪で1,000HP以上発生している。
 

カスタムMaatouks Racing CNCポート加工ヘッドにシムレスバルブ、カスタムバルブリフターバケットとカムシャフトはビレット製RBブロックに組み込まれ、77.77mmストローカーキットで2.8リッターまで容量を上げている。大型SPSカスタムピストンにCarrilloコンロッド、NITTOクランクシャフトにHi Octaneドライサンプで高出力に耐えられるエンジンに仕上げている。Precisionデュアルボールベアリング6870ターボチャージャーでエンジンにブーストを送り込み、60mm Turbosmartウェーストゲートで圧力を制御している。
 

ビレットエンジンはPMC Race Enginesの手によって組み上げられ、オーストラリアではもっとも尊敬されているNissan/Datsunエンジンビルダーだ。Speedhuntersでオーストラリアネタをフォローしていればこの名前は良く知っているだろう。エンジンも組み上がり、最終セッティングはBoost AutomotiveのBradが担当した。
 

最後の一言は努力して一昔の王者をハイテクな車を変身させたチームに任せる、「R32は一生タイムアタックイベントで優勝できない。と言われ続けられてきたが、あまり気にしていない。自分達のベストを尽くし、大きな夢を追いかけるようにしてくれた車を大事にすることだけだ。」
 

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エンジン: Nissan RB28DET、ビレット製ブロック、Maatouks Racing CNCポート加工ヘッドw/シムレスバルブ、カスタムバケット&カムシャフト、Nitto ストローカークランクシャフト、Carrilloコンロッド、SPS カスタム鍛造ピストン、Precision 6870 ターボチャージャー、 60mm Turbosmart ウェーストゲート、Aftermarket Industries F1-1200 燃料タンク、MoTeC M150 ECU、GR Motorsport Electrics mil-spec 配線、2x MoTeC PDM15 モジュール、MoTeC C187 ダッシュ
駆動系: Albins STi6 6-速シーケンシャルギヤボックス、Xtreme Clutch 184mm クワッドプレートクラッチ
足回り・ブレーキ: MCA Gold 3-way車高調整ダンパー、UAS アッパーピボットコントロールアーム、 Brypar ビレットアップライト、Ikeya Formula コントロールアーム、AP Racing Pro 5000R 6-ポットフロント & 4-ポットリヤキャリパー、Goodridge ホース、フィッティング
ホイール: RAYS Volk Racing CE28SL 18×10.5インチ フロント/リヤ
外装: Topstage Composites コンプリートカスタムカーボンファイバーボディー、J Racing 塗装、 CPC パウダーコーティング、AP Racing CP3985 エアジャッキ

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