東京オートサロン2019 in 幕張メッセ Vol.2 詳細ページ(14518) - イベント・レースレポート

スポーツカー専門 GTNET

  1. スポーツカーの中古車ならGTNET
  2. 国内イベント・レースレポート
  3. 東京オートサロン2019 in 幕張メッセ Vol.2

東京オートサロン2019 in 幕張メッセ Vol.2




C-WESTブース展示商品紹介

アドヴィックス製ディスクブレーキシステム

掲載日:2019/1/27 
IMG_0400
スポーツカーユーザーにとってブレーキの有名ブランドといえば、エンドレスやブレンボの知名度が高く、「アドヴィックス」と聞いてもピンッとくる人は少ないかもしれない。同ブランドの知名度は、まだ充分に浸透していないかも知れないが、レクサス車やトヨタ車などの純正ブレーキを開発・製造・販売を手がける大手メーカーといえば、信頼性の高さや企業規模の大きさが推測できるだろう。アドヴィックスは、日本国内シェアの50%以上を占める世界屈指のブレーキブランドなのだ。
 

トヨタ86の限定仕様車「86 GRMN」の「フロント6ポッド、リヤ4ポッド」やTRDの限定コンプリートカー「14R-60」に装着されたフロント4ポッド、リヤ2ポッドのブレーキシステムは、アドヴィックスが開発した製品だ。これまでは「純正部品の供給元」として黒子に徹してきたが、2010年よりモータースポーツに新規参入を果たし、2010年ヴィッツレース、2012年スーパー耐久シリーズ、2013年TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race、2015年からは、FIA F4への部品供給を開始。モータースポーツへの積極的な参戦は、レースで得た技術を純正ブレーキシステムの開発にフィードバックするのと同時に、モータースポーツ活動を通じてブランド知名度の向上を促す狙いがあるという。
 

2018年からは、スーパーGTシリーズ GT300クラスに参戦中の「マッハ車検MC86 Y’s distraction」に部品供給を開始。同年スーパー耐久シリーズにおいてはST-3クラスのレクサスRCやIS、ST-4クラスの86などが同社ブレーキシステムを採用した。ST-3とST-4クラスでは功を奏してシリーズチャンピオンを獲得してブランドの地位を押し上げた。2019年からはモータースポーツ活動を継続しながら、チューニングパーツの販売を本格始動。新進気鋭のブランドとして注目を集めそうな予感だ。
 

C-WESTブースに展示されたブレーキシステムは、どれもがアドヴィックスの最新作だ。レース専用部品の「SUPER GTシリーズ GT300クラス MC86用」「スーパー耐久シリーズ レクサスRC用」のほか、2019年春から発売を開始する車検対応品「86/BRZ用」「北米トヨタタンドラ/セコイヤ用 」を展示。それぞれのパーツについて詳細が判明したので個別に紹介する。
 

アドヴィックス トヨタ86/BRZ用ブレーキキット ※保安基準適合品

01

主な仕様

ブレーキキャリパー/ブレーキローター
フロント:6ポッドモノブロック/2ピースベンチレイテッドディスク(345mm)
リヤ:4ポッドモノブロック/ベンチレイテッドディスク(330mm)

 
フロント6ポッド、リヤ4ポッドを採用した86/BRZ用車検対応ブレーキキット。ブレーキローターは前後ともにベンチレイテッドタイプ(フロント345mm、リヤ330mm)を採用し、18インチの4ポッドキャリパー対応ホイールに適合する。基本スペックは「86 GRMN」や「14R-60」に搭載されるモデルと同一で、キャリパー本体は鮮やかなレッドに塗装され側面にADVICSのブランドロゴが入る。キット内容は、キャリパー、ローター、アップライト、ブレーキホース、ブレーキパッドなどフルセットで販売。発売時期は2019年春、価格は70~80万円を目標に最終調整中だ。現在、17インチホイール対応モデルの追加ラインナップも検討中だ。
 
 

アドヴィックス スーパー耐久シリーズ ST-3クラス・レクサスRC装着モデル(競技専用部品) ※非売品

02

主な仕様

ブレーキキャリパー/ブレーキローター
FRONT:6ポッドモノブロックキャリパー/2ピースベンチレイテッドディスク(380mm)
REAR:4ポッドモノブロックキャリパー/2ピースベンチレイテッドディスク(345mm)
 

スーパー耐久シリーズ2018で、ST-3クラスのレクサスRCやレクサスISが装着した競技専用部品。キャリパー本体はモノブロック式を採用し、フロント6ポッド、リヤ4ポッドキャリパーに380mmと345mmのフローティング式ベンチレイテッドディスクを組み合わせる。同ブレーキシステムを採用するST-3クラス「muta Racing ADVICS RC 350 TWS」は、年間クラス優勝を獲得。2019年は更なる性能アップや信頼性の向上に取り組み、2020年の市販化が予告されている。
 
 

アドヴィックス 北米トヨタ タンドラ/セコイヤ用ブレーキキット ※保安基準適合品

03

主な仕様

ブレーキキャリパー/ブレーキローター
フロント:6ポッドモノブロックキャリパー/2ピースベンチレイテッドディスク(400mm)
リヤ:対向キャリパー/ベンチレイテッドディスク(340mm)
 

トヨタの北米モデルである「タンドラ」「セコイヤ」用に開発された車検対応ブレーキキット。フロントに6ポッドのモノブロックキャリパーを採用し、前後ともベンチレイテッド式ブレーキローターを組み合わすことで強力な制動力を発揮する。フロントキャリパーには、ストリートにおける使い勝手を考慮し、ブレーキの鳴きや振動を抑える機構が取り入れられた。北米販売はC-WEST USA、国内販売は並行輸入車を扱うエムズオートを通じて行われる。発売時期は2019年春~夏ごろを予定。明確な価格は未定。
 
 

アドヴィックス SUPER GT300クラス MC86用ブレーキキット(競技専用部品) ※非売品

04

 

主な仕様

ブレーキキャリパー/ブレーキローター
フロント:6ポッドモノブロックキャリパー/2ピースベンチレイテッドディスク(390mm)
リヤ:4ポッドモノブロックキャリパー/2ピースベンチレイテッドディスク(355mm)
 

東京オートサロン2019で本邦初公開されたこの製品は、アドヴィックスの最新技術をフル投入して、モータースポーツ用ブレーキシステムのフラッグシップとして開発されたプロトタイプ。SUPER GTシリーズ 「GT300クラス マッハ車検 MC86」用に開発された製品だ。同社にとってモータースポーツは開発現場でもあり、ドライバーから寄せられる「高温時のブレーキタッチや安定性」を引き上げるため、昨年までのレースで使用したバージョン2の構造や製法を根本的に見直し、新技術の鋳鍛造技術を投入することでケース剛性を高めたバージョン3へ進化した。ブレーキローターは、フロント390mm、リヤ355mmのフローティング式ベンチレイテッドディスク(2ピース構造)を組み合わせ、ブレーキパッドはエンドレス製を使用する。アドヴィックスの情熱とロマンが宿る製品だけに、今後の活躍に期待したい。
 
 

C-WEST 86 KOUKI

C-WESTの最新デモカー「C-WEST 86 KOUKI」に装着されたADVICS車検対応ブレーキキット。対応車種は86およびBRZ。装着するためには別途タイヤ&アルミホイール(18インチ・4ポッドキャリパー対応品)が必要になる。ADVAN RG-D2の18インチ×9.5J(オフセット+40)とADVAN NEOVA 255/35R18の組み合わせがジャストフィット。
 
advics_86_frontadvics_86_rearadvics_86

 

SUPER GT 2018 GT300 マッハ車検MC86 Y’s distraction

アドヴィックスは、SUPER GTシリーズ2018「GT300クラス マッハ車検MC86 Y’s distraction」にブレーキシステムを供給。東京オートサロン2019の展示車両には、2018年仕様のバージョン2(開発終了モデル)が搭載。ドライバーからの要求に応えるべく、バージョン2の開発で得た技術やノウハウに新技術を組み合わせ、2019年モデルのバージョン3(展示品)にバトンをつなぐ。
 
advics_mc86_01advics_mc86_02advics_mc86_03










スポーツカーの中古車情報ならGTNET