予選2回目、可夢偉が驚異のファステストラップをマーク! 結果、トヨタがフロントロー独占に成功
6月15日、フランス、ル・マンのサルト・サーキットにおいて、ル・マン24時間耐久レースの予選2回目および3回目が行われ、No.7 トヨタTS050ハイブリッドの小林可夢偉がコースレコードを更新。文句なしのトップにつけ、自身初となるポールポジションを手にしている。また、僚友8号車が予選3回目にポジションアップ。結果、7、8号車がフロントロー獲得に成功した。
予選2日目を迎えたル・マン。前日に続き、強い陽射しが出ていたが、この日は爽やかな風が吹き、アタックにはより条件が整ったように思われた。しかし、予選2回目のセッションは、開始20分で車両クラッシュによる赤旗中断に。結果、再開まで時間を要し、セッションが30分延長された。
慌ただしい展開となる中、逆にこの状況を味方に着けたのが7号車。コースクリアの中、真っ先にコースへと向かった可夢偉。トラフィックがほとんどない中で刻んだタイムは1分14秒791という驚くべきもの。2015年にポルシェでニール・ジャニがマークしたコースレコードをも更新する躍進ぶりだった。一方、8号車はエンジン関係にトラブルが発生。アタックを見送ってエンジン置換の作業に入ることとなり、7号車とは明暗が分かれた。
ポルシェ勢は、可夢偉のファステストラップマーク後に、各自チームベストタイム更新に成功。だが、トップには及ばず2、3番手に留まり、9号車トヨタが4番手とポジションこそ変わらないが、ル・マンデビューを迎えた国本雄資がチームベストタイム更新を果たす活躍を見せた。
迎えた予選3回目。いよいよラストアタックとなる。午後10時からのセッションスタートの中、マシン修復を済ませた8号車には一貴が乗り込み、アタックを開始する。トラフィックの中、一貴は3分17秒128をマーク。チームベスト更新を果たし、総合順位においても2位へ浮上。これでトヨタによるフロントロー独占を確実なものとした。
7号車は可夢偉が文句なしのタイムをマークしたこともあり、ロングランやナイトセッションの確認に留まったが、9号車はまたもチームベスト更新に成功。ポルシェ2台が3、4番手に着けたとはいえ、ル・マンでのトヨタの速さを3台揃ってアピールする結果となった。
予選総合結果(各クラストップ)
LMP1 No.7 トヨタTS050 ハイブリッド(M.コンウェイ/小林可夢偉/S.サラザン)3分14秒791
LMP2 No.26 オレカ07・ギブソン(R.ルシノフ/P.ティリエ/A.リン)3分25秒352
GTE Pro No.97 アストンマーチン・バンテージ(D.ターナー/J.アダム/D.セラ)3分50秒837
GTE Am No.50 シボレー・コルベットC7.R(F.リース/R.ブランデラ/C.フィリッポ)3分52秒843
PHOTO&TEXT : MOTOKO SHIMAMURA