ル・マン24時間、まさかの結末を経てポルシェが連覇! 詳細ページ(10274) - イベント・レースレポート

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ル・マン24時間、まさかの結末を経てポルシェが連覇!




日曜日の午前を迎え、ル・マンの天気はすっかり晴れ模様。結局、雨の心配はなくなり、各車がチェッカーを目指し、周回を重ねるステージへと入った。

午前9時を過ぎ、トップ2台はトヨタが堅守。ルーティンのピットインを立て続けに行なうと、ライバルの2号車ポルシェが代わってトップに立ち、その後方をかなりの周回遅れで8号車、7号車のアウディが走行するという形に長らく変化はなかった。だが、お昼を前に、2号車を追い立てていた6号車がカーティングコーナーで痛恨のスピン。6号車をドライビングしていた小林可夢偉が巧みなコントロールでグラベルベッドでのスタックを回避したものの、2号車との差を25秒と大きく広げてしまった。さらに、ルーティン時には傷めた部署を応急処置する悲調に迫られるなど、最後になって慌ただしい作業が重なってしまった。

レースはその後、午後3時のチェッカーに向け、静かな準備が始まることになった。トップ3台のうち、2号車ポルシェは予選で最速タイムをマークしたN.ジャニを擁してラストチャンスに照準を合せる。一方、トヨタは6号車が先にピットインし、サラザンへ。そしてこの時点でトップをひた走るトヨタの5号車には、中嶋一貴が乗り込んだ。

日本チーム、日本人選手によるル・マン初制覇の実現を目前に、3番手の6号車も2号車逆転のチャンスを狙ってはいたが、それよりも一層注目が集まったのはトップ5号車とそれを追う2号車の攻防戦。チェッカーまで残り15分となる頃には、2台の間におよそ30秒という差が生まれており、このまま何事もなければトヨターポルシェートヨタの並びで長い戦いが幕を降ろすものと思われた。だがしかし、ドラマはここで終わらない。

なんとあろうことか、中嶋がメインストレート前から超スローダウンを喫し、チーム前ピットで車両を止めてしまう。システムをリセットし、再スタートを切るには成功したが、すでに2号車の先行を許してしまった。さらに、苦労してなんとかコース1周を走り終えた中嶋ではあったが、規則により、完走扱いにはならず。待ちわびた勝利がはらはらと手から落ちていくまさかの結末となってしまった。

これまでも数多くのドラマを生み出してきた伝統のル・マン。だがしかし、今回ほど劇的な、そして悲惨な筋書きはこれまであっただろうかと思うほど、トヨタにとっては無情の結果をもって戦いを終えている。

 

◎ル・マン24時間レース決勝結果(総合トップ3および各クラストップ)

 

1.No.2 ポルシェ919ハイブリッド(R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ)384周
2.No.6 トヨタTS050ハイブリッド(S.サラザン/M.コンウエィ/小林可夢偉)381周
3.No.8 アウディR18(L.ディ・グラッシ/L.デュバル/O.ジャービス組)372周

LMP2
No.36 アルピーヌA460・ニッサン(G.メネセス/N.ラピエール/S.リチェルミ)357周

LMGTE Pro
No.68 フォードGT(J.ハンド/D.ミュラー/S.ブルデー)340周

LMGTE Am
No.62 フェラーリ458イタリア(W.スウェードラー/T.ベル/J.シーガル)331周

 

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(Text&Photos:Motoko SHIMAMURA)










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