薄曇りのまま朝を迎えたル・マン。幻想的な朝焼けもなく、早くもレース4分の3を消化し、午後3時のチェッカーに向けて着々と周回が重ねられている。
午後3時以降、一旦は落ち着きを取り戻したかのような各チームだったが、ポルシェ勢はすでに1号車が後方に沈み、2号車が5、6号車を擁するトヨタ勢に孤軍奮闘の状態で戦いを続けていた。一方、アウディは早いタイミングで7号車が遅れをとっており、8号車に至ってもエキストラの作業が重なり、トップ争いからは差をつけられていた。
午前7時半頃、3回目のセーフティカーがコースイン。このタイミングを利用してピット作業を行なったトヨタの2台は、先に6号車がコースイン、それに5号車が続くというルーティンワークを行なった。一方、SCランを受け、レースはピットロード出口に規制をかけており、2台のコース復帰のタイミングがほぼ同時になってしまった。結果、コース上でトヨタの2台が激しい戦いを展開。午前8時前には5号車、6号車とポジションを入れ換えて周回を重ねていくこととなった。
その後もトップ2をトヨタがキープ、その背後には2号車のポルシェが隙あらば逆転を目論む位置で走行を重ねており、予断を許さない状態。小さなミスやちょっとしたトラブルが、チェッカーに向けての結果に大きな影響を与えそうだ。
◎ル・マン24時間レース途中結果(午前9時・18時間経過/総合トップ3および各クラストップ)
1.No.5 トヨタTS050ハイブリッド(A.デビッドソン/S.ブエミ/中嶋一貴)284周
2.No.6 トヨタTS050ハイブリッド(S.サラザン/M.コンウエィ/小林可夢偉)+31.456
3.No.2 ポルシェ919ハイブリッド(R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ)+48.070
LMP2
No.36 アルピーヌA460・ニッサン(G.メネセス/N.ラピエール/S.リチェルミ)267周
LMGTE Pro
No.82 フェラーリ488GTE(G.フィジケラ/T.バイランダー/M.マルセリ)252周
LMGTE Am
No.62 フェラーリ458イタリア(W.スウェードラー/T.ベル/J.シーガル)245周
(Text&Photos:Motoko SHIMAMURA)