12時間を経過したル・マン24時間、6号車トヨタがトップを堅守
スタート時は目まぐるしい天候の変化に振り回された伝統のレース、ル・マン24時間。だが、セーフティカーが戦列を去ると、60台の戦闘車輌は次第に各々のペース配分を意識した走りを見せるようになる。
レース序盤から14周でピットインを行なっていたトヨタ勢。ディフェンディングチャンピオンのポルシェが13周だったのに対し、この1周のアドバンテージが結果的に戦いを有利な方へと導くことになったかもしれない。レース開始6時間を過ぎてトップについた6号車トヨタは、その後もペースを乱すことなく周回を重ねていった。これに対し、ほぼ同様のレース運びを見せていたのが、2号車のポルシェ。ルーティンワークのピットインごとにこの2台が順位を入れ替える新た添いとなった。
一方で、車両トラブルに見舞われたのが1号車のポルシェ。クラッチトラブルに見舞われ、ピット作業が予想以上に長引くことになり、これまで盤石だった体制、レース運びに突如として暗雲が立ち込めてきた。レースはその後、2度にわたるペースカーのコースインで、ライバルとの差が縮まることになったが、やはりその中で安定した速さをキープし続けたのはトヨタ勢。逆に1号車は水温上昇によるウォーターポンプの交換を強いられ、大きくロスタイム。まさかの後退となる。
結果、スタートから12時間が経過して、トップは6号車が堅守。ピットインのタイミングによって2号車が前に出ることもあるが、3番手には5号車トヨタが続き、4番手には8号車アウディが続いている。
◎ル・マン24時間レース途中結果(午前3時・12時間経過/総合トップ3および各クラストップ)
1.No.6 トヨタTS050ハイブリッド(S.サラザン/M.コンウエィ/小林可夢偉)187周
2.No.2 ポルシェ919ハイブリッド(R.デュマ/N.ジャニ/M.リーブ)+44.469
3.No.5 トヨタTS050ハイブリッド(A.デビッドソン/S.ブエミ/中嶋一貴)+1’41.232
LMP2
No.36 アルピーヌA460・ニッサン(G.メネセス/N.ラピエール/S.リチェルミ)174周
LMGTE Pro
No.82 フェラーリ488GTE(G.フィジケラ/T.バイランダー/M.マルセリ)166周
LMGTE Am
No.88 ポルシェ911RSR(K.アル-クバイシ/D.H.ハンソン/P.ロング)161周
(Text&Photos:Motoko SHIMAMURA)