ル・マン24時間、不安定な天候の中、ポルシェがトップタイムをマーク
6月15日、第84回目ル・マン24時間レースの予選1回目が行われ、昨年の覇者ポルシェが盤石の走行を見せ、暫定ポールポジションを獲得した。
15日は、まず午前4時から4時間にわたるフリー走行を実施。レースウィークに入ってからのル・マンは天候不順の毎日で、この日も午前中は済み廻った青空が広がっていたが、午後に入るとにわかに下り坂へと変わり、いつ雨が降ってもおかしくない状況になった。案の定、小一時間もすると雨がポツリポツリと落ち始め、本降り状態に。その後も降ったり止んだりと、落ち着かない中でタイヤテストやセットアップなどの作業を進めていた。
途中、2度の赤旗中断をはさみ、日差しが出るまで天候が回復すると、今度はポルシェの2台が牽引するような形でタイムアップする車両が続出。セッション終了10分を前に、2号車のポルシェが3分22分011をマークし、トップに躍り出る。結果、このタイムがフリー走行でのトップタイムとなった。
迎えた午後10時。日の入りを前に薄曇りの中で予選1回目のセッションが始まる。開始10分を前に6号車のトヨタを駆るステファン・サラザンが3分20秒737をマーク、トップへ立つと、ライバル達もタイムアップ。まずは僚友である5号車のトヨタがこれに続いた。しかし、その後は先のセッションでトップタイムをマークしていた2号車が3分19秒733を叩き出し、トップに浮上。このままセッション終了まで、このタイムを上回る車両は現れず。連覇に向けて、まずはライバルに向けて軽くジャブを打つことに成功している。
2号車に続いたのは、ポルシェの1号車。トップから0.4秒強差の3分20秒203をマークしている。3番手には6号車のトヨタ、4番手は5号車のトヨタとなり、ポルシェとアウディの間に割って入る形となっている。
◎予選1回目結果(各クラストップ)
LMP1 No2 ポルシェ919ハイブリッド(R.デュマ/N.ジャニ/N.リーブ)3’19.733
LMP2 No.26 オレカ05・ニッサン(R.ルシノフ/S.ステヴェンス/R.ラスト)3’36.605
GTE Pro No.68 フォードGT(J.ハンド/D.ミュラー/S.ブルデー)3’51.185
GTE Am No.61 フェラーリ458 イタリア(M.W.サン/澤圭太/R.ベル)3’56.827
(Text:Motoko SHIMAMURA)