今年、R35 GT-Rの開発、進化に全身全霊を注ぎ込んだ開発責任者・水野和敏氏が引退したことによりGT-Rの今後の方向性に注目を集めた。後任にはR34型など第2世代GT-R、「スカイライン GT-R」の開発に尽力した田村宏志氏が就いた。それに伴い開発チームも大きく変化した。新しいチームの元で誕生した2014年仕様 R35 GT-Rはどの様な進化を遂げたのだろうか。 外観で変化があるのはフロントヘッドライトとリアコンビネーションランプだ。フロントヘッドライトは「稲妻の閃光」をイメージしたLEDポジションランプ採用した。こういった思い切ったデザインができるのもLEDならではだろう。リアコンビネーションランプもデザインを一新し切れ目のないLEDランプを採用。これにより後続車からの視認性がより向上するだけではなく、GT-Rとしてもアイデンティティである4つ目を主張するものとなった。またこの2014年モデルのイメージカラーとして新色「ゴールドフレークレッドパール」が登場した。レッド塗装の中に24金ゴールドでコートされた微細なガラスフレークを混入させている。この塗装色は日産が開発した「時間の経過とともにすり傷や引っかき傷など塗装劣化を低減・修復する」スクラッチシールドに対応している。 インテリアはこの2014年型に課されたテーマ「大人が楽しむGT-R」に沿った装備が与えられた。それがGT-R最上級グレードの「Premium Edition」のみに用意されるオプション「ファッショナブルインテリア」にアンバーレッドに新色アイボリーを追加した。プレミアムな室内空間を演出するため、カラートリムをドアトリム、ドアアームレスト、センターコンソール両サイド、コンソールボックスリッド、ハンドブレーキにまで拡大し、ドアトリムにはステッチを施した立体感のあるデザインを採用した。手に吸い付くような柔らかい触感のセミアニリン本革をフロントシートに加えて、リヤにも採用。1つ1つ専用の職人より製作され、確かな機能性の裏付けがある本物の価値をオーナーに与え、所有する満足感を高めた。機能的なプレミア感だけではなく、走行時における快適性も2014年仕様は今までのモデル以上に徹底的にマイナス面を潰していった。サスペンションはより路面追従性能を向上させるため、4輪の荷重変化量を電子制御ショックアブソーバー、ブッシュ類、サスペンションストローク量を見直して荒れた路面でもよりしっかりタイヤが接地することが可能となり、走行安定性だけではなく、ロードノイズと振動も低減したことによって1ランク上の快適性を得た。
オプションに今までなかったレーシングカーなどに用いられるドライカーボン製トランクリッド、リアスポイラーが設定された。GT-R NISMOのと同様の製法で製造されており、さらなる高強度・軽量化を実現重量軽減とともに剛性を大きく向上、300km/h超の速度でも変形がなく安定した空力性能が得られる。見た目もリアルカーボンのブラックがリヤビューを引き締める。ドライカーボン製のトランクリッドはリヤスポイラーが生み出す強大なダウンフォースを受け止められる剛性を確保した。工法にも拘り、美しい塗装、高い品質を可能とした。プライスは素材だけに105万円という決して安くはないが、様々なシチュエーションでテストをクリアしたGT-Rだからこそこの装備はオーナーの感性を満たすにはうってつけの装備である。開発陣が刷新された中で進化した2014年モデル
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