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東京オートサロン、イベントホールにて「2011スーパー耐久レース開催概要」が発表されました。 2011年は、これまでのスーパー耐久レースから大きく進化し、新カテゴリ設立や開催サーキットの国際化、 また国内サーキットにて同時開催で2輪やフォーミュラ、世界選手権のレースなどと共催することなど発表されました。
【2011年スーパー耐久開催概要】
・国内7レース+アジア3大会を含めて計10レースの開催(中国ラウンドは現在予定の段階です) これまでの国内レースに加えて、新たにアジアで3大会が予定され、 韓国にて1開催。中国にて2開催を予定し、シリーズポイントにも反映される予定となっている。 現段階では、中国での開催は交渉中で確定はしていないと発表されたが、ほぼ決定は間違いないであろうとのこと。 アジアモータースポーツの活性化のために、スーパー耐久レースがアジア圏へと進出していくことが2011年確定となった。
・横浜ゴムのワンメイク供給(2011年・2012年契約) 2010年から横浜ゴムのワンメイク供給がされているスーパー耐久レースは、2012年までその契約が延長された。 横浜ゴムは、全日本F3やWTCCなどもワンメイクで供給するなど、スプリントレースから耐久レースまで幅広く供給することとなった。 そして、レースとは相反するエコという点において、オレンジオイル配合のエコタイヤを供給することも決まった。
・他カテゴリーレースとの同時開催 これまで、スーパー耐久レースのみでの開催が大半であったレースが、2011年は他のカテゴリーとの同時開催を3つの国内レースで実施される。 まずは、5月21日から開催されるSUGOサーキットにて、「2&4レース」として2輪のJSB1000、J-GP2のレースと同時開催される。 そして、8月27日から開催される岡山国際サーキットでは、横浜タイヤがワンメイク供給している全日本F3選手権との同時開催が決定。 最後に、10月22日から開催される鈴鹿サーキットでは、WTCC世界ツーリングカー選手権との同時開催も決定。 WTCCは、鈴鹿の東コースにてレースが行われることで同時開催を実現した。 国内7レース中、3レースにて他のカテゴリーレースも観戦することができ、よりモータースポーツの活性化につながることが考えられる。
・新たなクラス「ST-X」の設置 2011年の目玉とも言える新クラス。「ST-X」クラスが増設された。このクラスは、FIA-GT3基準の車輛が参加可能となり、 今全世界で人気のGT3カテゴリーレースが日本でも実施されることとなった。 参加車輛の規定は、FIA-GT3レギュレーションに則り、スーパー耐久機構独自の規定は盛り込まれない。 ドライバーの規定も、FIA-GT3レギュレーションに沿っており、オーナードライバーとスーパー耐久機構が認めたプラチナドライバーの2名となる。 そもそもGT3カテゴリーはプライベート参戦を目的としており、プロのドライバーが争うカテゴリーではない。 そのため、プロのレーシングドライバーは参加車輛に対して1名のみと決められている。
オートサロン会場では、FIA-GT3カテゴリーの新設に伴って、会場にFIA-GT3のアウディR8が展示されていた。 この車輛は、2011年ヒトツヤマレーシングから参戦が決定しており、会場にはドライバーの藤井選手と都筑選手も駆け付けた。
・ワンメイククラスの増設 新たなクラスはST-Xクラスだけにとどまらず、ST-Aクラスというワンメイク限定のカテゴリーも設けられた。 このクラスは、新たにワンメイクレースを開催したいオーガナイザー向けの企画とされ、スーパー耐久機構が全面的にバックアップする。 クラス名の「A」というのは、開催するワンメイクレースの名称を自由に決めてもらうための仮のクラスとのこと。 最低5台からの開催とし、10台以上の開催になった場合はスーパー耐久機構を離れて独自のワンメイクレースとして開催してもらう趣旨である。
2011年からのスーパー耐久レースは、世界を視野に入れた戦略が盛り込まれ、海外からも注目されるレースとなることが期待される。